夏休みの居残り補習

去年買ったレザージャケットの手入れを忘れていたのに秋がなくて急に寒くなってしまったので慌ててカサついたまま羽織りながら、今年のぶっ壊れな夏に立ち止まってもう少しだけ考えてみる。 今、ダルコ・スーヴィンの「SFの変容」という本を読んでいて絶版になっていて、今はネットで中古しかない本で10,000円くらいするんだけどなぜか無性に気になって買ってしまった。彼曰く、哲学や政治経済、自然科学、テクノロジー、人間という現象を深く正確に理解する素養がないと本物のSFを描くことはできなくて、そんなバックグランドがない作品は全てファンタジーと呼ぶのだという考えに深く頷いた…Continue reading 夏休みの居残り補習

夏休み自由研究

ティム・インゴルドの本が今日のテーマ。 本屋で手に取って序章を読んですぐにこの著者のテーマと私の最近のテーマが同じことがわかって即買いした。人類学者であるこの著者の言葉は、自然科学や人類学の裏付けとともにボードレールが詩作「Correspondence」で表現した人間の共感覚の秘密についての探究の軌跡であり、調べるとそういったテーマの本を多く出版しているようでした。 なぜCorrespondという言葉に興味があるのか、ずっと考えていた。まだ人間は、自然のことも自身(認知)のことも全然しらなくて、ボードレールの詩を持て囃す人でさえ、まだその本当の意味を知ら…Continue reading 夏休み自由研究

Poetic intuition

自分でもなんでこんな無軌道でそれぞれが関係なさそうなことが気になるんだろう って不思議だったりしながらそれでも好奇心が抑えられないようなことがだんだん生きていくうちに点が線で繋がって「ああそういうことだったのか」って今になってわかってくることがどんどん増えてきた。 こういう感覚を味わっていると、人生の後半もまた違った楽しみがあるように感じる。古い詩を読むのはきっと老後の楽しみだろうとおもっていた。でも、ふと思い立って買ってみたボードレールがスイスイ読めて自分にびっくりして詩は「読むもの」ではなくてやっぱり「気がつくもの」だっていう若いころの私の直感がこん…Continue reading Poetic intuition

夜の子供たち

夜の公園でブランコに座ってちょっと飲み物飲みながら休憩ってしてると子供にナンパされて遊びに付き合わされるとか結構あるけど今日は親が見当たらなくて、こっちを睨みつけるようにしてウロウロしながら近づいてくる5歳姉と4歳弟って感じの子供二人だった たぶん彼らが盛ったブランコの上の砂の山をバサバサっとされてそれが私の荷物にかかったので、悪戯されたのかと思い一旦その場を離れたんだけどなんだか気になってブランコに戻って座ってたらまた少しずつ近づいてきて私のブランコの隣におねえちゃんの方がついに座ってきた そのままずっと険しい表情で二人とも無言のままじっとしてたので、…Continue reading 夜の子供たち

Threshold(閾値)

昨日は大晦日というわけで、まったりとお風呂に浸かりながら2021年のことを考えていた。私にとっては、このブログのタイトルにした【Threshold】という言葉が本当にしっくりくるので書き出しはこんな感じ。 半年前の自分が今日の自分を想像できただろうかと考えていたのです。ある出来事が今年に起きて(詳しくは書けないけど)こんなことって、人生に何度もあるものではないので大変革が起きていました。Threshold(閾値)の条件を満たす前と後では私の中も外もまるで世界が違っていてあの分岐点を超える前の私はもう消えて存在しないのだなあとSF的な感覚で面白がってみたり…Continue reading Threshold(閾値)

潜在意識の海を渡る地図

自分が決めたことを、日々の暮らしの中で忘れそうになることが本当に嫌で自分に苛立つし、意思が弱いんじゃないかって自分自身を責めたくなってしまっていたんだけど本当はちょっとした工夫で自分のための環境づくりってできるんじゃない?ってそう思い始めて、何かをやろうやりたいと思った時の気持ちを忘れないようにビジュアルコラージュの地図をつくる方法を思いついた。 プライオリティーが変動してしまうのって普通に社会生活をしてるとそんなことばっかりで何か進めている時に相談が入ったり、課題ができたり、予定が狂って後の予定に影響がでたり・・なんてざらなわけで。それはそれとして許容…Continue reading 潜在意識の海を渡る地図

Synthesis

誰が見ているかもわからないこの零細サイトに小さな声でブログを書くのがなんだか楽しくてSNSなどでも一切告知もせずに今日もひっそり且つ雄弁に更新するのです。 先日書いた、友人が死んでしまった時の私の感じたことを伝えると自分も同じだよって言ってくれる人がいて安心した。やりたかったことばかりが浮かんできた最後の手紙を書いた時の無念さ。呑気だった自分の馬鹿さ加減に気づいて変わりたいって思ったこと。自分の中にあるまだ時間なのか運命なのかに抗いたいようなやりきれない気持ちをそんな戯言をと伝わらない現実の方を想像するようになってしまった。これまで長い年月をかけて少しず…Continue reading Synthesis

Awaken mood(Youtubeコメント欄より)

今住んでいるマンションでやたらと最近トラブルが頻発してて「隣のボヤ騒ぎ」「反対隣のDV騒ぎ(私が通報した)」と続き最近始まった外装工事の人が、私の部屋のエアコン室外機の排水ホースを逆流させてしまったらしく仕事から帰ると、パソコンやらキーボードやらマウスやらが水浸しになって色々と壊れてしまった。(外装工事会社と事故処理については調整中🔥) 不思議なもので、やたらと悪いことが重なると人間逆に愉快になってくるようでイライラするよりも、笑い飛ばしながらガンガン進んでいくような推進力が自分の深い内側から湧いてくるのを感じて面白い。落ちていくような重力で、どこか遠く…Continue reading Awaken mood(Youtubeコメント欄より)

Brilliance

今日仲の良かった仕事の友人の悲報を聞いた。最後にあったときには、すごく痩せてしまっていたのに気がついたけどきっと重要な仕事についたから忙しいのだなって勝手に納得してしまって「コロナが明けたら、またすぐ一緒に朝までカラオケいこう!」って呑気に言っていたけど本当は彼女の状況的にそれどころじゃなかったなんて、私ってどこまで鈍感なんだろうかと悔しくなった。 また今度ねって言ってそのままになることにもう慣れたくない。最近私に起こることは全部、このままでいてはいけないよって警告をしているようだ。最近はそれでも、今心に浮かぶ友人に特に用事もなく連絡することにチャレンジ…Continue reading Brilliance

認知の歪みに気づく鏡は視線をあげればいつも周りにあったのだ

突然ですが。これまで私は自分を評価してあげなさすぎたのかもしれないという気がしてブログに覚書。こんなSNSの時代で世の中にちょっと見渡せばすごい人たちがいっぱいいて最近の私は、自分の愚かさや無知さを土俵に上がる前から恥じていてこんなんじゃ自分を出すことはできないって思い込んでしまっていたのかも。 挫折していた、背伸びして買った本(土と内臓)を思い出して手に取ったら急にスラスラ読めて、気がついていなかった自分のすごく嬉しくて、さて次の本に・・と新しくもっと難しい研究者用の本を買ったらまたさらにハードルが上がって一瞬圧倒されてしまった。でも、圧倒されると殻に…Continue reading 認知の歪みに気づく鏡は視線をあげればいつも周りにあったのだ